FILE 215 ・京芸対策「夏期講習」の意義
4.模試によるステップアップ実例
さて、夏期講習と夏期模試の意義について理解してもらえたでしょうか。話が少し理屈っぽくなりましたので、ここでは具体例を見ていきましょう。
21年度合格者の中から各科目2名ずつ、計6名の「模試作品」と「入試再現作品」を紹介します。
3回の模試作品(夏期・冬期・直前)と入試再現作品を見ることで、合格者がどのようにステップアップし、合格に繋がっていったのかがわかるようになって います。受験生の皆さんには、これを参考にして、ぜひ夏期講習の目標を立ててもらいたいと思います。
アスクではこれまで、「年3回の模試でステップアップ~合格」ということを京芸対策の柱として位置づけてきました。しかし近年、京芸の出題範囲に拡大する傾向が見られるようになったため、アスクの模試においても出題範囲を広げて対応しています。したがって、「3回の模試でステップアップしていく」ことに加え、「各模試で様々な出題傾向への対応能力を身につける」という位置づけも重要になってきています。
描写
夏期模試 | 冬期模試 | 直前模試 | 入試 |
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2021年度 Bさん |
146/250 |
198/250 |
132/250 |
212/250 |
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夏期・冬期の模試を通じて順調に点数を伸ばしていったBさん。しかし、直前模試では、全3回の模試の内最も低い点数となってしまいました。実際の京芸入試では様々なタイプの課題が出題されますし、もちろんアスクの3回の模試の中でも、バリエーションを持たせた課題を出題します。実際、昨年度の直前模試では、通常とはやや異なる趣向のモチーフが出題されました。Bさんは、この模試を経験することで、イレギュラーな課題に対する対応の方法を身につけることができたのではないでしょうか。 その結果、実際の入試では落ち着いて普段の実力を出すことができ、212点という高得点を獲得することができました。 |
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色彩
夏期模試 | 冬期模試 | 直前模試 | 入試 |
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2021年度 Cさん |
180/250 |
118/250 |
200/250 |
242/250 |
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3回の模試を通じて100点前半を行き来していたCさん。扱う色に魅力はあるものの、描く形が単調であったり、テーマに対する反応が弱いと感じる作品でした。しかし、直前講習の対策の中で自身の弱点を克服することに努めたCさんは、入試本番では見事に238点という高得点を獲得しました。アスクの模試は160名が受験する大規模な模試です。大人数の作品と比較することで自身の弱点が浮き彫りになり、それによって対策の方向性が明確になったことで、その後の対策の方針もより明確なものになったのでしょう。 |
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2021年度 Dさん |
97/250 |
198/250 |
78/250 |
206/250 |
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冬期模試では高得点を獲得することができていたDさん。しかし、直前の模試では点数を100点以下に落としてしまいました。原因は模試それぞれの課題の傾向の違いにあります。冬期模試では「モチーフからの発想」が求められましたが、直前模試ではより自由度の高い「テーマからの発想」が求められました。つまりDさんは、自由度の高い課題に対する対応力が直前模試の段階では低い状況だったのです。結果的に、実際の入試でも「テーマと条件からの発想」が求められる自由度の高い課題が出題されましたが、直前模試での失敗が活かされたことで、高得点を獲得することができました。 |
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立体
夏期模試 | 冬期模試 | 直前模試 | 入試 |
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2021年度 Eさん |
122/250 | 168/250 |
218/250 |
236/250 |
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立体に苦手意識を持っている受験生は少なくないでしょう。Eさんも、「思い描く形はあるのに、思うように立体に起こすことができない」と感じている受験生の一人でした。講習中には、積極的に自身の改善点を担当講師に質問している姿をよく目にしました。魅力的な作品を制作するためには、まず理論を知る必要があります。アスクの模試では、まさにこの理論を受験生の皆さんに伝えているのですが、加えて、Eさんのように個別相談の時間を使って自分自身の抱えている問題点を相談してもらえれば、我々講師も一緒に解決策を考えることができます。Eさんも積極的に問題点に取り組んだ結果、着実に点数UPし、苦手意識を持っていた立体で226点という高得点を獲得しています。 |
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2021年度 Fさん |
202/250 |
140/250 |
218/250 |
234/250 |
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年3回実施されるアスク京芸模試の立体では、京芸立体課題の出題傾向を踏まえ、変化に富んだ様々な傾向の課題が出題されます。Fくんは、立体を得意科目としていた生徒ですが、冬期模試では140点と苦戦しました。しかし、直前模試では自身の実力をいつもどおりに発揮し、218点を獲得することができました。入試では、「様々な傾向の出題すべてに的確に対応する力」が求められることを、Fさんは冬期模試で痛感したのだと思います。そして、入試本番で出題されたのも、まさに変化のある課題でしたが、冬期模試での苦い経験と、その後の対策・調整があったため、慌てることなく対応し、高得点を獲得することができました。 |
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次回予告
今回の京芸ファイルをお読みいただき、誠にありがとうございました。
次回は『21年度高得点合格再現作品の紹介』を6/17(木)に掲載する予定です。次回もぜひ、お読み下さい。
※内容は予告なく変更になる事があります。
- 1. 「夏期講習」の意義
- 2. 「夏期模試」の意義
- 3.模試によるステップアップ実例
- 次回予告