合格再現作品ギャラリー | 京都市立芸術大学をはじめ金沢美大、愛知県立芸大やその他国公立・私立芸大の合格再現作品を多数掲載しています。
京都市立芸術大学
2024年度入試
224/250(高卒生)
【作者のコメント】
いつもとは違う形式でしたが、普段心掛けていることが抜け落ちないように意識しながら制作しました。
観察力が求められていると思ったので、動いている水は影や光の入り方を何度も観察して描写しました。
自然さを失わないように、暗部の暗さや手の平サイズの容器の大きさの印象が出るように調整しました。
透明モチーフは透けて見えている反対側の面が埋もれがちなので、そこを良い塩梅で見せるのに苦労しました。
【講師のコメント】
今回の出題で問われている内容を的確に捉え表現している作品です。
今回の合格者の作品を見ていると「動いている水」を積極的に表現しようという姿勢が感じられる作品、かつ適切に表現できている作品が評価をされているように感じます。
例年の出題とはやや異なる描写課題でしたが出題者の意図が何なのか、実戦の中で的確な判断ができる確かな力をこの作者は身につけられたと感じます。
246/250(現役生)
【作者のコメント】
今年は例年より条件が多かったのですが、今まで学んだ空間感や遠近感の意識や第一に卓上デッサンである事に変わりないという事を頭に置いて構成しました。
条件には「プラスチック容器を浮かしても良い」と書かれていたので「動いている水」を表現しやすくためのヒントだと思いました。
【講師のコメント】
描き込みの密度が魅力的で、完成度の高い作品です。モチーフの固有色も適切に表現されています。
作者本人もコメントで書いているようにどのような描写課題が出た場合も「空間的演出」「立体的表現」ができているかがまずは問われます。イレギュラーな課題が出たときほど冷静にこれまで行ってきた対策を思い出しそれぞれの課題の本質を忘れないことが大切です。
224/250(高卒生)
【作者のコメント】
混色で自分の色を作る練習を家でしていたので、絵の具を支給された瞬間は冷静でいられました。
また、私の得意な明度の高い色使いと、今回のテーマがよくマッチしていると感じ、安心していつも通りの制作が出来ました。
フィルムに映る鈍い光と直線的な光の表現を取り入れた構成にし、何より色が濁らないように慎重な作業を心がけました。
自分の好きな色をふんだんに使い、楽しみながら制作できたので良かったです。
【講師のコメント】
作品を見た時に「光」というテーマを真っ先に感じられる明快な作品です。色彩の力は比較的高い生徒でしたが普段の対策で行っていたことを冷静に試験本番でも行えたと感じます。
作者のコメントにも書かれている「楽しみながら制作できた」といことがとても大切です。試験だけども気負いすぎず出題された内容から楽しんで制作をする受験生は良い評価につながることでしょう。もちろん、楽しむためには確かな基礎造形力が身についていることが必須です。
208/250(高卒生)
【作者のコメント】
この出題から『明快』を立体化する時に意識すべき事は色と形のそれぞれの関係が明快である立体であると考え、まずケント紙を有彩色と無彩色、形を支える支えられるという関係に設定し制作しました。
台盤が例年と違い白である事にも反応しようと思い貼り付けて影や跡ような加工をしました。
かえって難解になってしまわないようにシンプルな造形で色を使いすぎずに色ケント紙をポイントで使うなど極力要素を落とす事をしました。
【講師のコメント】
『明快』というテーマだからこそ成立する作品の発想だと感じました。
通常、立体を制作する時に度の角度から見てもある程度ボリュームのある形を作ることを考えます。しかし、作者は今回一定の方向から見た時にボリュームの無い作品を考えました。それがテーマを表現する時に最適だと判断したからですし、最終的に完成した作品は『明快』な立体そのものであったと感じます。
試験本番で強気な判断ができるだけの対策を重ねてき結果です。
238/250(高卒生)
【作者のコメント】
自分の中で様々なルールを作って、ある一方向から見た時に『明快』と感じる立体を作りました。
少し単調になった気もしますが自分の狙いは『明快』に表現することができたので悔いはありません。
【講師のコメント】
作者のコメントにもあるように様々な場所の形の設定、色の設定共に『明快』な立体です。
今回の出題の特徴として、色紙(青・黄)が与えられていることがあげられます。普段立体を作る時に考える「形」とこれまで意識することが少なかったかもしれない「色」、この2点の項目にそれぞれ役割を与え成功した作品です。これまでの経験と知識を活かしながら生み出された秀作であると感じます。
2023年度入試
230/250(高卒生)
【作者のコメント】
特性を活かした構成が要求されていたので、
①金属製ピンチとプラスチック製ピンチの「挟む力の差」
②米袋の「内と外の差」
をメインに構成しました。
振り返ってみると、プラスチック製ピンチが1個ではなく2個渡されているという点にも着目できると良かったと思います。
自分が描きたいと思うモチーフや表情をメインとして設定することが癖になっていたのですが、構成でその癖が役に立ったと思います。
【講師のコメント】
各モチーフの特徴(紙でできた袋、金属、プラスチックでできた挟むもの)を的確に捉え構成した作品です。
袋の口を大きく開けて描くことを選択したことで内側に空間が広がっているモチーフの特徴を描く事ができました。
描く情報量が多くなるので避けがちな設定ですが、そのモチーフの特徴が何なのか、実戦の中で的確な判断ができる確かな力をこの作者は身につけられたと感じます。
222/250(現役生)
【作者のコメント】
差し込む光が右斜め上からのものが1番強かったので、明暗関係が比較的描きやすいと思いました。
描写においては普段の授業でも出ても何ら違和感のないスタンダードなお題だと思ったし、紙袋は講習中にも描いていたので焦ることはなかったです。
コントラストの強い金属クリップを手前に置いて、素材と色の差が出るように白クリップは紙袋の近くに置き、紙袋自体は質量が出て且つ明暗が作りやすいように空気を入れて口を縛りました。
【講師のコメント】
描き込みの密度が魅力的で、完成度の高い作品です。
袋の手前を画面の外に少しはみ出すことで前後の空間演出をより感じとることができるよう設定されています。左の作品と比べると構成はややおとなしい印象を受けますが的確な判断と細部を描き切る実技力が兼ね備えわった作品です。
240/250(高卒生)
【作者のコメント】
試験開始前にハケと絵の具が渡されたとき、まさかハケのみで描くとは思わなかったのですが、「持参した絵の具は使えない」「ハケを活かすこと」という条件が問題文に書かれているであろうと予想して試験開始までの時間を過ごしたので、焦らずに取り組むことができました。
例年とは少し異なる試験内容かもしれませんが、「基礎力と自分が表現したいことが重要であることに変わりはない」と感じる出題でした。
【講師のコメント】
一般的に色彩課題で使用される筆よりも幅が広いというハケの特徴に着目した明快な作品です。また、パレット上で指定の色を混色するだけでなく、画面上でかすれの表現を取り入れることで下に彩色した色を見せる、画面上での色面の混色という技法を使用していることからも絵作りの基礎的なスキルが高いことが伺えます。
作者のコメントにも書かれていますが、「基礎力と自分が表現したいことが重要であることに変わりはない」当にその通りの出題であったと感じます。
228/250(現役生)
【作者のコメント】
混色が得意だったので、8色しかなくても自分らしい色を作ることを心掛けた。
問題文を見た瞬間にこれは思い切って抽象でいこうと思ったが、ハケの特性が伝わる魅力的な画面を抽象で作ることに苦戦した。
テーマを押さえることばかり気にして単調な画面になることは絶対に避けたかったので、1時間かけて慎重に美しい筆使いを模索した。反省点は、ポスターカラーでは重ね塗りができないことに気付くのが遅かったこと。
【講師のコメント】
作者が求めた通り美しい筆使いが魅力的な作品です。3時間の制作時間の内、1時間を費やしてでも今回の課題に答えるためには追求するべきことであること、今回の課題であればそこに1時間かけても作品を時間内に完成させることができることを冷静に判断して決断した結果です。
配色のバランスもよく考えられた力作です。
224/250(高卒生)
【作者のコメント】
一日目の米袋に引き続き、二日目にもお米を収穫するために用いるコンバイン袋が出題されたので、受験者に米の収穫を作らせようと誘導していると感じ、敢えてミツバチの蜜の収穫をテーマに立体構成しました。
加工するのが困難なコンバイン袋が与えられているので、精度よりテーマからの発想を重視するだろうと考えられるので、試験本番でいい判断ができたと思います。
【講師のコメント】
「収穫」というテーマから養蜂を連想するというのは非常に独特な発想だと感じました。
ミツバチの密を収穫という作者のイメージが正確に採点者に伝わったかというと判断が難しい作品ではありますが、何かしらの「収穫」をイメージしていることは間違いなく伝わる作品です。
試験本番で強気な判断ができるだけの対策を重ねてき結果です。
202/250(現役生)
【作者のコメント】
異素材に苦手意識があったので材料を見た時うげ〜と顔を顰めましたが入試に向かう直前、askの先生に
「変な素材が出ても慌てずにその素材しかない特性を見つけて」
と言われたことを思い出しコンバイン袋を解体した時にできる表情を観察して制作を進めていくことが出来た。
最終的な構成は思っていたものにならず周りとの素材の扱いの差に不安が残った作品になった。
【講師のコメント】
今回の材料「コンバイン袋」を材料として立体制作を行っってきた受験生はおそらくいなかったと考えます。
作者のコメントにもあるようにその素材しかない特性を冷静に見つけ作品としてまとめることに成功しました。これまでの経験と知識を活かしながら生み出された秀作であると感じます。
2022年度入試
246/250(高卒生)
【作者のコメント】
ハイコントラストなモチーフが得意なので、試験会場で金属ボウルを見た時は安心しました。
苦手な軍手もaskで何度か対策するうちに攻略法がわかってきていたので、冷静に対処すれば普段通りの実力が出せるモチーフだなと思いました。
少し描きにくい構図になってしまいましたが、普段通り手前中間奥の書き分けやプロセス、描写のバランスを意識してまずまずな出来に仕上げられたんじゃないかなと思います。
【講師のコメント】
各モチーフの特徴を的確に捉え細部の描き込みもクオリティが高く秀逸な作品です。
多くの再現作品が横画面を選択していた中で、縦画面を選択し適切な構図・構成を選択することで画面内に深い奥行きを演出することに成功しています。
基礎的な実技力がしっかりと定着した上で実戦の中で的確な判断ができる確かな実威力をこの作品から感じることができました。
242/250(高卒生)
【作者のコメント】
束ねられた24枚の軍手が目に入ってから、どうやって構成しようかすぐに頭の中で考えました。が、いざ試験が始まって問題用紙を読むとそのまま使えとのことだったので、安心して進めることができました。
布系のモチーフを平べったいまま描くのが苦手なので、手前の主役は丸めて立体的にし、軍手の質感の描写には自信がありましたが、タッチが雑にならないよう気をつけながら描きました。
【講師のコメント】
描き込みの密度が魅力的で、完成度の高い作品です。今回のモチーフはいずれも一度は描いたことのあるモチーフだと思いますが、観察を怠らずに実直に観察し表現していることが伝わってきます。
構成に関してはややモチーフ同士の距離感と画面内の余白の空き方がやや均一になってしまいました。実体のあるモチーフだけでなく空間や余白の空き方に対しても意識を払えるとより評価は高くなるでしょう。
250/250(現役)
【作者のコメント】
紙テープというモチーフが配られた時、直前模試の色彩でモチーフとなったセロテープを思い出しました。
紙テープの特徴はテープと名前に着いているのに粘着力がない所だと考えました。机にテープを置いたところ押さえていた端から外に広がって行き、それが、他のテープに無い魅力だと感じ、テープが周りのテープに阻まれながらも広がって行く様子を描きました。
【講師のコメント】
250点満点の作品です。
作者コメントにも書かれていますが今回のモチーフの特徴を独自の視点ながらも紙テープの普遍的な要素として捉え画面に表現することに成功しています。
見せ場となる箇所には表情豊かな彩色を行いその他の箇所は平塗で表現する彩色技法の使い分けにより見る側の視線誘導を意図的に行い見やすい画面として仕上がっているハイクオリティな作品です。現役生でこのレベルの作品制作ができるのは偶然ではなく日々の実技対策の賜物です。
250/250(高卒生)
【作者のコメント】
直前模試の出題に似た自由度の高いモチーフ構成で驚きました。ですが今回の画面は同じ正方形でも、より小さい30cm×30cmだったので普段よりも構想にかなり時間をかけました。
モダンな雰囲気の作品にしようと思いコンパスや定規で形をとっていたのですが、周りの人は何も使わず描いていたので少し不安でした。
【講師のコメント】
こちらも250点満点の作品です。
正方形の画面に円形の形、直線の形をリズミカルに配置して魅力的な画面を作り出しています。
「物(モノ)」として彩色する箇所と「間(マ)」として彩色する箇所を同じモチーフの中でもバランスを見てわけている点はとても評価できます。
また、白色のモチーフからこれだけ色彩豊かな表現を発想できる点もすばらしいです。
246/250(現役生)
【作者のコメント】
創作生物や虫が好きで、立体にも自信があったので、自分のための課題だと思った。
試験ということも忘れて夢中で作ったので正直試験中の事はあまり覚えていない。
でも再現を作ってもう一度見てみると、
普段の自分が絶対にしない構成で、テーマと素材の扱いは良いし作品としては好きだけど、立体構成としては微妙な作品だなと思った。
【講師のコメント】
まず、作品を見た時に今回の課題だからこそ制作できた作品だと感じました。
作者のコメントにも「普段の自分が絶対にしない構成」とあるように、一見すると立体構成という狭い枠組みとは異質なものに見えるかもしれません。ただし、テーマに関しての反応と素材の扱い方のアプローチ、形に対しての反応は紛れもなく立体構成で見ている評価の観点そのものだと感じます。
作品からも試験ではあるが作者が楽しんで作ったことが伝わるとても魅力的な作品です。
222/250(高卒生)
【作者のコメント】
与えられたテーマを表現するにあたって、普段の制作で教わっていた様な美的形式やコツ等との決別が必要だと判断せざるを得なかった。
組み上がった作品は大きさがやや小ぶりであり重心も下に位置していたが、それらは結果的にテーマに対し向き合えている解答であったと思う。自分でも気にいる程の良い物を組み上げることが出来た。
【講師のコメント】
今回のテーマに対して真剣に向き合い制作された作品だと感じます。
作者のコメントには「美的形式やコツ等との決別が必要」と書かれていましたが、作られた作品を見てみると作者が積み上げてきた立体に対しての「美的な感覚」と「形として成立させるためのコツ」を感じるこれまでの経験と知識を活かしながら生み出された秀作であると感じます。
2021年度入試
228/250(高卒生)
【作者のコメント】
教室に着いて、りんごと玉ねぎが目に入った時、ほっとしました。誰しも描いたことのあるモチーフである為、去年と同じく、基礎力を見てくるのだろうと思いました。
モチーフは互いに微妙なサイズ感で、構成で迷いましたが、同一平面を絶対に崩したくなかったので、透明ケースを高さにし、玉ねぎの皮で奥行きを出しました。左上が大きく空いてしまい、不安になりましたが、その分描写に力を入れました。
【講師のコメント】
作者が構成にこだわって制作しているのが伝わってくる作品です。基本的な構成のルールを守りながらも、魅力的な画面にするための工夫が随所に見られます。
魅力的な置き方となっているものの、空間の演出に関してはやや単調となってしまったようにも感じます。それぞれのモチーフ同士の距離感に差をつける演出をすることで、画面の中に深い奥行きを感じさせることができたはずです。
218/250(高卒生)
【作者のコメント】
一度は描いたことがあるようなオーソドックスな課題だったので、安心して挑むことが出来ました。
構成は基本となる「手前・中間・奥」を意識してモチーフを組みましたが、周りを見ると複雑で面白い構成をしている人が多く、単純な構成になってしまったのではないかと後からとても不安になりました。
今回はやはり描き込みが勝負どころになると思い、本番ではいつも以上に細部に気をつけて描くことを念頭に置きました。
【講師のコメント】
描き込みの密度が魅力的で、完成度の高い作品です。どれも一度は描いたことのあるモチーフだと思いますが、観察を怠らずにその日与えられたモチーフを実直に観察し表現していることが伝わってきます。構図に関してはややモチーフ同士の空間の関係が均一になってしまいました。手前に少し余裕があるので、りんごを置く位置はもう少し検討する余地があります。
248/250(高卒生)
【作者のコメント】
askでは、「コラージュ課題はその紙をいかに独創的に扱うかが点数を大きく左右する」と学んでいました。しかし、「元々丸い形の紙の切り取り方なんて勾玉にしかならない…」と他に全く思いつかず、大多数の人と切り取り方が被ってしまうことを覚悟で、精度と色味で勝負することにしました。明部、中部、暗部を設定し、明部に存在し暗部に影響を与える中部を紙で表現しました。
【講師のコメント】
描かれた形、塗られた色、どちらにも今回のテーマである「対照」を感じる作品です。200点以上の高得点作品全てに共通することですが、出題されたテーマを理解し、作者自身が与えられた材料、条件から何が求められているのかを読み解き、表現しようとしていることが伝わってきます。
202/250(高卒生)
【作者のコメント】
円形の紙を二つに分割してそれぞれ二画面に貼り付け、「ベタ塗りのみ」という条件下のもと「対照」を表現するという課題でした。
その中で、円形の紙という異物をどのように効果的に扱うか、30分くらい考えました。
独創的な表現がしたかったので、自分なりに少し変わった分割の仕方をし、その形を活かして色彩構成をしました。
色味に関しては暖色系と寒色系で差をつけようと思ったのですが、パッと見では分かりにくい、微妙な仕上がりになってしまいました。
【講師のコメント】
出題者の意図を理解し的確に紙を切り分け、その形を元に画面を分割していることが明快に伝わる作品です。右側の内側に向かうにつれて暗くなる設定、左側の内側に向かうにつれて明るくなる設定も明快でわかりやすいです。但し、左側で設定している色は全体的に明るすぎる印象も受けますので、もう少し外側の色の設定は暗めにしても良かったかもしれません。
236/250(現役生)
【作者のコメント】
材料は扱いなれた素材だったので加工面で苦戦することはなかったです。4色で陰影表すために、銀は1番光が当たっている面、黒は1番暗い影面という設定を作り、それに沿って制作しました。今回は変に難しい立体を作ってしまうとその造形にしか目がいかなくなると思います。立体自体はシンプルな形で内包空間をつくり、明と暗をハッキリ分けて、テーマが最初に見えてくるように意識しました。
【講師のコメント】
外側に白の紙、銀の紙を使用し、内側に黒の紙を使用し「陰影」を明快に表現した作品です。日常生活の中にある制作のためのヒントを見逃さずに反応できたこと、立体制作ではあるが、形の中に起こる色の変化、現象に着目して制作をしたこと、この2点から今回の出題ならではの作品を作り上げることに成功したと言えます。
226/250(現役生)
【作者のコメント】
「陰影」というテーマを見て頭が真っ白になりました。一番迷ったのが銀紙の扱いだったので、銀紙を曲げたり何かを写したりと、いろいろ試しました。最終的に銀紙からの光の反射が黒い紙に映る微妙な陰影がいいなと思ったので、思い切って銀紙を大きく台板に接着しました。時間内に完成させることと、条件違反をしないようにだけは気をつけました。
【講師のコメント】
台板に銀紙を大きく貼り付ける思い切った表現をした作品です。通常、立体制作のセオリーから言えば、台盤に材料を大きく貼り付けるような表現は避けるべきですので、作者の中にも試験当日、この表現が適切かどうか葛藤があったことが想像できます。最終的には今回のテーマ「陰影」を表現するために必要な方法と決断してやりきったことがこの作品の評価すべきポイントだと言えます。
2020年度入試
232/250(高卒生)
【作者のコメント】
私が描写で特に気をつけたことは2つありました。1つ目は「固有色」です。コカ・コーラの瓶の黒々とした印象、紙風船のそれぞれの色味の印象、白いガーゼの白さを画面上に出せるよう頑張りました。2つ目は「コカ・コーラ瓶の印象」です。独特なクビレと全体のプロポーションには一切妥協しないよう心がけました。
【講師のコメント】
明快なトーンで見やすい作品です。モチーフのストレートな色の印象が的確に表現されています。
構図構成に大きな問題点はありませんが、1番奥の手ぬぐいと手前の紙風船の上面が接近しすぎており違和感を感じます。また、コーラの瓶の質感の表現に物足りなさを感じるのでもう少しガラスの質感が出せれば更に良いデッサンとなったでしょう。
220/250(現役生)
【作者のコメント】
前日にaskで描いた紙風船が出て驚きました。その時の講評で紙風船のしわの表情が良いと褒めていただけたので、落ち着いて描くことができました。構成はスタンダードにして時間はかけませんでしたが、コーラ瓶の形が中々決まらなくて、描き進めながら何度も見直して形をとりました。それぞれの印象は出せたと思いますが、手拭いが雑になったり描き込みが少なくなったのが心残りです。
【講師のコメント】
粘り強い描写が魅力的な作品です。与えられたモチーフを作者が丁寧な観察によって表現していることが伝わってきます。特に紙風船の表現は密度が高く良いのですが、コーラの瓶と手ぬぐいの描き込みはもう少し質感に迫る描写が欲しいところです。構図に関しては左右がやや窮屈なイメージになってしまったことが問題点ではないでしょうか。
250/250(高卒生)
【作者のコメント】
昨年や一昨年と比べると条件が少なく、自由度が高くて制作しやすかったです。メインには紙を揉んでできる皺を持ってきて、にじみを多用してやりたかった表現ができたのですが、サブの皺はどのような表現にしようか定まらず微妙な仕上がりになってしまった気がします。
【講師のコメント】
250点満点の作品です。紙の「しわ」をテーマに魅力的な色使いと的確な構成が評価されたのでしょう。平塗表現とにじみ表現が画面上で違和感なく構成されている点に構成の巧みさを感じます。画面内には様々な対比表現がちりばめられており画面を複雑で魅力的にしています。
206/250(高卒生)
【作者のコメント】
問題文を読んだ時に頭に浮かんだのは京芸の過去の試験問題の「みかん」と「ロープ」に近い問題だということです。そこからは落ち着いて取り組むことが出来ました。まずは紙の皺だということがパッと見て分かるように目指しました。また画面上の疎密、明度構成、色の綺麗さ、日頃の先生方のお言葉が脳裏に浮かび、現役の時とは違う心持ちで受けられたことに感動しました。
【講師のコメント】
作者は出題者の意図を理解し、的確な表現で紙の「しわ」をモチーフに完成度の高い作品を入試本番で実現させています。紙の「しわ」がメインの要素でありモチーフですが、しわ以外の紙の表現が的確に与えられたコピー用紙の性質を表現している点も作品の質を高めています。
226/250(現役生)
【作者のコメント】
直前模試で出たような抽象的なテーマとは違ったのでとてもありがたかったです。具体的なものが思い浮かばなかったので、「空気」を内包空間で表現し、「支える形」を下から持ち上げるイメージと有機的な形で構成しようと思いました。難しいことをしないようにと何度も言い聞かせて挑んだので簡単な形を量産していき、視点がそこにいくように意識しました。素材が変わったものではなかったのでテーマの表現に重点を置けて良かったです。
【講師のコメント】
下から「空気を支える」構造の作品です。
構造の柱となる板状の立体を薄く、細い形状で作っている事。また、小さな円錐上のユニットを複数にわたり構成する事で、重たい印象にならず、子気味良いリズム感を生み出す事に成功しています。
自重を持たない空気の軽やかさや、空間自体の広がりを見事に演出できている作品です。
200/250(高卒生)
【作者のコメント】
テーマを見て、しばらく思考停止したのを覚えています。それでも自分の頭の中の考えを一つ一つ紙に書いていきました。書いていくうちに形の独創性を問われているのだと感じました。自分の引き出しにある形を生かし、内包空間を大きくとり、流れのある立体を目指しました。自分なりにテーマに答えたつもりでしたが、不安が残りました。
【講師のコメント】
同一ユニットを連続させ、らせん状に上昇していくような構造をもった作品です。
とても動的であり、空間(空気)の存在感をありありと演出する事に成功しています。
シンプルながらもユニークで目を引く作品に仕上がっていますが、「空気を支える」というテーマに対しては、やや不十分な解答であるといえます。
2019年度入試
244/250(現役生)
【作者のコメント】
成安造形大学の特待選抜対策ででポテトチップスを沢山描いてきたので描き込みに困る事はないと思い、落ち着いて構成を考えれた。構造物の強いチップスターのレタリングに思っていたより時間をとられたのでチップスターの筒が少し粗くなってしまった。ポリ袋の中と外の差を意識して描いた。モチーフを見た時といざ描いた時の情報量の差にやや焦ったが、最終的には全体をまとめられたと思う。
【講師のコメント】
各モチーフの材質感の表現が秀逸な作品です。
ポリ袋を大きく開け、内側を広く見せる構成にしたことで、奥へ抜けていく空間性はやや乏しい画面となりましたが、その分余りあるほど、独特な透け感や光沢などのポリ袋の材質感を演出する事に成功しています。
触った際の「手触り」や「音」など、鑑賞者の五感を刺激するところまで質感表現を追求できているのは、緻密な描き込みだけでなく、構成に於ける演出の賜物だと感じます。
236/250(高卒生)
【作者のコメント】
モチーフを見たとき、とてもオーソドックスで描きやすいモチーフだなと言う印象を受けた。ただ袋は膨らませて美しいシルエットを作るのはやりにくい材質だと判断し、シンプルに敷いた。代わりにチップスターを立てかけて画面を複雑にした。完成度に直結するレタリングを完成させるタイミングには特に気をつけた。
【講師のコメント】
床に寝かせたポテトチップスの筒に、中袋を立てかけるという、形をとる難易度が非常に高まる構成を選択した作品です。おそらく、多くの受験者がこの構成を避けたと思いますが、試験本番という、失敗のできない緊張感のある場で、あえてこの難易度の高い構成にチャレンジしている事に、この作者の作品制作への熱意や心意気を感じます。
また、高さのあるモチーフを寝かせて構成すると、画面の上部がアンバランスに余ってしまうという、構図上の問題が起こりがちですが、中袋をうまく演出する事で、その問題を軽やかにクリアしています。大胆さと緻密さ、そして確かな描画力を感じる、質の高い作品であるといえます。
248/250(高卒生)
【作者のコメント】
横長の画面から五線譜が連想され、そこから発想した。絵具に取り掛かるまで1時間ほど費やしたが、直前講習での平塗り課題の経験から、余裕を持つことが出来た。「メロディー」には有機的なイメージがあったが 、人工的に作られた、形がしっかりと決まっているものだと考えると、直線でも充分表現し得るものだと気づかされた。その考えに至ってからは、迷いなく制作を進めることができた。
【講師のコメント】
図と地を明快にすることで、メロディーを織り成す音の視覚表現に成功している解答です。主調音を2本の横軸で表し、画面右側で交差する音の形が相まって複雑なメロディーを表しています。解答画面の横長の特徴を、上手くいかしています。あえて色相を絞って、画面上の色の対比を少なくする狙いも、メロディーとしての調和の表現に一役買っています。
242/250(高卒生)
【作者のコメント】
テーマに対する条件が厄介だと思った。あまり平面構成に場数をかけていなかったので分割面を最小限に抑え、丁寧に塗ることを心掛けた。しかし持ち前のガサツさで直線がガタガタになってしまった。上下の余白は絶対に汚さないように細心の注意を払った。分割面の疎密をはっきりとさせ見やすい画面にしようとしたが、最終的に見えてくる画面は要素が少なく寂しく見え、またテーマにそれた画面になってしまった。。
【講師のコメント】
「①似た直線の繰り返しによる動勢」、「②変化する色彩によるハーモニー」という2つの美的形式を用いて、メロディーの表現に成功している解答です。視点が、左から右へ移動するあいだ繰り返す起伏と、変化する色面により、和音のようなメロディーを感じます。上部を暗めの青、下部を明るめのベージュで明度対比させたことも、画面が重たくならずテーマの表現として効果的です。
250/250(現役生)
【作者のコメント】
組み立て式箱と学習帳、どちらも用途があるものだったので、解体はできても再構築をうまく生かせるかがポイントだなと思った。もとが箱の形だったので、形が面白くなるように気を配った。でもやっているうちにどの方向から見ても雰囲気が一緒で、イマイチ変化のない作品になってしまった。作品を出しに行ったとき、自分の作品は周りと比べたらずいぶん違うもので不安になりました。
【講師のコメント】
今回の出題では「受験生自身が何を意図して製品を解体したか」が見えてこなければいけませんので、製品を材料に変化させるところが最も重要な制作過程であったといえるでしょう。本作は学習帳に記載されている文字に着目し、その文字列を分解するような加工方法を選択しました。ブリコラージュ的な発想、思考の元制作された正に模範解答の様な作品であると言えます。
248/250(現役生)
【作者のコメント】
テーマの言葉がSFぽいなと思って、かつ一個のモノとして完成してる学習帳が出てたので、それを立体物にして壊して→再築 にしようと思った。中盤にとりあえず形作る時間を取って良かったなと思う。ちょっと背が足りなかったけど、開放してる作品が多かった中ではインパクトあるかなと思った。
【講師のコメント】
作者のコメントにもあるように目を引くインパクトのある作品です。テーマの読み解き方はやや作者ならではの感性ではありますが、今回のテーマに対して実直に向き合い導き出された回答作品であると感じます。箱型を基本の形として組み上げることで「解体」「再構築」が伝わりやすい状況を作りながらも、内部に組まれた箱型は面の向く方向を様々な方向に設定しているので単調な印象ではありません。確かな実技力と独創性の混在する力作です。
2018年度入試
238/250(高卒生)
【作者のコメント】
過去の試験と比べるとあまり難しく感じるものが無い超オーソドックスのモチーフだったので、ある意味驚いた。構成は普段する手前、中間、奥を意識して難なくできた。今回はとにかく描写力が勝負だと思い、質の描き分けを丁寧に表現することをテーマにした。しかし、描いていくと意外に時間が足らず満足いく描写が出来なかったが、普段雑になりがちだったのでいつも以上に丁寧に描けたところはよかった。
【講師のコメント】
長いロープとブリキ缶を効果的に配置することで、画面を見るときに目線が右下から左中段へ向かい、さらに右上へ抜けていくという奥行きのある空間演出ができています。これは非常に理想的な構成だと感じます。 「形の精度」や「描き込みの仕上がり」に関して非常に高いレベルにあるため、今回、238点という高得点を獲得することができたのだと思います。
234/250(高卒生)
【作者のコメント】
ブリキ缶を立てて描きたかったので、思い切って縦構図にしました。 立てたブリキ缶にロープをかけてその映り込みを主役に書き込みました。 手前のりんごについては、成安造形大学の対策で何回も描いてきたので書き込みを後回しにしてしまい、ロープとブリキ缶に時間を取られて自分の書けるレベルまで書き込めなかったのはとても悔しかったです。
【講師のコメント】
「形の精度」や「細部の丁寧な描き込みの仕上がり」、また「構図」「構成」に関して、高いレベルにあります。
長さのあるロープを効果的に使用して空間を演出している点や、見せ場となる手前の位置に描きごたえのある「りんご」を配置してくる点など、作品から随所に作者の意思を感じ取ることができます。
238/250(高卒生)
【作者のコメント】
黒白の紙を5枚に切り分けて全て使えという条件が、「5分割して切れ端無く使え」なのか「自由な形に5枚切り出して、画面上で4枚とかにならないように」なのかで迷いました。結局、切れ端を出すなとは書いてなかったので後者にしましたが、終わって見てみると周りの人はほとんど前者だったので、少し不安でした。
【講師のコメント】
この作品では「蕾」と「咲いた花」という状況の対比を行っています。状況を対比させることにより、その他の様々なものを対比させることに成功しています。まず見えてくるのは「形」と「色」、そして「意味(状態や時間)」の対比など、作者の細やかな設定が実に様々な事柄を同時に対比させていることがわかります。
206/250(高卒生)
【作者のコメント】
問題文を読んだとき、白黒の紙の条件が厄介だと思ったけれど逆にこの条件を上手く利用した色彩にしたいなと思いました。テーマに率直に答えたかったので「硬い」と「やわらかい」という分かりやすい対比にしました。 普段のaskでの対策の色彩とは違った雰囲気の作品になったけれど、条件を利用しつつテーマにもしっかり答えることができたと思うのでよかったです。
【講師のコメント】
今回のテーマは『対比』でしたので、具体的な何かを描いている作品が多く見られましたが、この作品は抽象表現で描かれた作品です。今回の条件の1つである、「黒白の紙には彩色しない」をうまく活かし、黒白の紙を壁に見立てています。さらに、正方形の解答用紙自体も箱に見立て、その中に押し込められた柔らかい物体を色彩豊かに表現しています。あえて平面的な表現をすることで、「角ばった紙の形」と「自由曲線で描かれた形」との対比が伝わりやすくなり、「黒白の無彩色」と「有彩色で描いた箇所」との対比の表現にも成功しています。課題に的確に答えながらも、独創的で魅力的な表現をしているといえるでしょう。
248/250(高卒生)
【作者のコメント】
2点をとにかくわかりやすく対比させどちらが軽くどちらが重いのかが伝わるようにすることを一番に心がけた。ツルツルに仕上げることが困難な素材だと考え、あえてザラザラにしきることにした。直面を作り切ることも難しく、角をしっかり出すことを心がけた。
【講師のコメント】
作品の評価するべきポイントは、テーマである「重い形」と「軽い形」のイメージを実現できている点にあります。扱いづらい紙粘土の材質や特性を短時間の中で見極め、適切な形を選択することができています。空間の中での配置はやや無骨な印象を受けますが、実直であるために悪い印象は与えません。
240/250(高卒生)
【作者のコメント】
事前の対策で粘土でできることや、粘土の特性を把握していたので余裕が持てました。ケント紙に強い人にも勝てると思いました。 紙粘土がぽろぽろになるのを生かして、重い形に岩のようなテクスチャをつけました。
精度が高くできなかった点、2つの立体の関係性を作れなかった点が残念です。
【講師のコメント】
「重い形」と「軽い形」を対比させるように設置した作品です。「造形美」と「加工精度」が高く、更に「材質を具体的に表現しようとしている」点が評価されたのではないでしょうか。作品には岩のような表情をもった「重い形」と布のような表情をもった「軽い形」の表現の変化が表現されています。人が重さや軽さを感じる場合、大きさや形はもちろんですが、その材質感も重要な判断基準となります。例えば、小さくても金属や岩のような材質感であれば重さを感じ、大きな形でも布や綿のような材質感であれば軽いと感じると思います。形と共に、材質感の表現をいかに作品に取り込むことができたかが、評価する上での重要なポイントになっていたのではないでしょうか。
2017年度入試
250/250(高3生)
【作者のコメント】
紙コップ50個だと質感の描き分けができないので「嫌なモチーフだな」と思った。いつも白が弱くなりがちなので、強めに色をのせることを意識した。京造対策で紙コップには慣れていたので落ち着いて描くことができた。構成がなかなか決まらず、後ろの方の紙コップはちょくちょく動かしながら最終的にこの置き方に決まった。
【講師のコメント】
2017年度の京都芸大描写課題は同一モチーフが50個出題されるという傾向としては珍しいものでした。モチーフの構成が作品の作業量に大きくかかわっているモチーフです。作者は4時間で描き切れる、ぎりぎりの複雑な構成に挑戦しており見事に描き切っています。 画面手前の倒した紙コップの楕円が甘いことや、右の紙コップの端を切りすぎていることが少し気になりますが、複雑な構成をよくまとめています。
248/250(高卒生)
【作者のコメント】
モチーフを見た時は多少驚いたが、普段の描写課題と比べればマシだとすぐ冷静になれた。ハイトーンも紙の質感表現も得意なのでむしろ有利だと思った。構成は自由度が高く差が出やすいと予測出来たので時間を費やし、手前・中間・奥の空間感を押さえながら個数の多いモチーフを整理して見せるよう意識した。心が折れやすい出題だと思ったので、いつも以上に感動を見出し楽しく描くことを心掛けた。手数が足りていないのが反省点。
【講師のコメント】
高卒生らしい冷静で適切な判断と描写力で非常に見やすい作品になっています。特に適度にまとめられた構成は美しく自然で空間的な余白を生み出しています。また丁寧な描写と白い紙コップの繊細な表現に好感が持てる作品です。但し手前と奥の大小関係がややつきすぎているように感じること、奥の倒した紙コップの楕円が甘いことが惜しい点です。
216/250(高卒生)
【作者のコメント】
直前講習の類似課題で好評価を得ていたので、それを再現しつつ今回の出題により沿う形にしていこうと思った。普段は得意なマチエールが上手く行かず時間が掛かったが、画面サイズが大きいから描き込む面積が少なくても成立する構成にしようという作戦が功を奏し、開始1時間半ほどでほぼ完成した。残り時間も手を動かし続けていたせいで描き込み量のアンバランスさが悪化してしまったようにも思う。
【講師のコメント】
しっかりテーマに沿いながらも、独創的な形を作ることができた作品です。 大胆に銀紙を使った面と、繊細な線描との響き合いがよく、魅力的な作品となっています。与えられた素材と課題からしっかり計画を立てられているのは高卒生ならでは。テーマ・構成・丁寧さと非常に完成度の高い作品です。
214/250(高卒生)
【作者のコメント】
なにかモチーフを描こうかとも思ったが、思いつかず、テーマに沿うこと第一に考えて流れる水だけ描いた。そのぶん明度構成や水滴の描写などでメリハリが出るよう気をつけた。水を描写する色彩の授業あったのに、休んだし!と一瞬焦ったけど、やるしかないと腹を括り制作した。暖色系の色を普段使っていたので、テーマと相性が悪いかと思ったが、他の人の作品は寒色系が多くなるかな?とも思い、いつも通り暖色系の色にした。線描が多くなり銀紙が少し埋もれてしまったが描ききることはできたと思う。
【講師のコメント】
大きな画面構成をしつつ見せ場をしっかり作ることで、画面にリズムのある魅力的な作品です。 銀紙の面積を手前と奥で差を付けることで空間表現がうまくできています。また、自分の得意な色を持つことでオリジナリティのある、色彩豊かな画面を作ることが出来ています。
シンプルな構成でありながらもポイントをしっかり押さえ、力強い表現になったことが高評価につながったのではないでしょうか。
244/250(高3生)
【作者のコメント】
色彩と同じで、以前似たような課題をしたので驚きはしませんでした。ただ、与えられたケント紙がいつも使っているものより小さかったので、エスキースに時間がかかりました。 周りの人達と随分違う印象になったので、問題文の意図を読み間違えたのではないかと不安でした。いつも注意されていた加工精度も低くなってしまい、自分の中ではやりきれなかった作品になってしまいました。
【講師のコメント】
与えられた円柱の線的な印象に着目して制作した作品です。線的な構造で作品全体をまとめることにより、作者の意思がよく伝わる作品となりました。直線を様々な方向に組み合わせることにより、簡単な形を利用して複雑な構造を作ることに成功しています。
202/250(高卒生)
【作者のコメント】
私は閉鎖立体を作るのがかなり苦手なので支持立体が出てどうしようかと思いました。直前講習でもほとんど開放立体しか作ってなかったので、慣れない閉鎖立体を作って未完成や作業精度が低いまま終わるよりは少し安定感が弱くても高い作業精度で完成させることを大切にしました。 結果的には高さが足りず横がはみ出してしまい悔いの残る作品になってしまいました。
【講師のコメント】
複雑に巻き込むような構造を持つ立体作品です。円柱の直線的な構造と上手く合わせることにより魅力的な作品となっています。立体作品を制作する上でまず念頭に置かなければならない、「360度どの位置から見ても魅力的な形」を意識し実践できている良い作品です。
2016年度入試
244/250点(高卒生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
244/250点(現役生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
250/250点(高卒生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
248/250点(高卒生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
190/250点(現役生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
184/250点(現役生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
2015年度入試
250/250点(高卒生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
250/250点(現役生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
244/250点(高卒生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
244/250点(高卒生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
240/250点(現役生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
238/250点(高卒生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
2014年度入試
250/250点(高卒生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
222/250点(現役生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
246/250点(高卒生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
234/250点(NET講座 高卒生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
250/250点(高卒生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
218/250点(現役生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
2013年度入試
246/250点(高卒生) 【作者のコメント】
【講師コメント】 |
244/250点(高卒生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
234/250点(高卒生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
228/250点(NET講座 現役生) 【講師コメント】 |
250/250点(高卒生) 【作者のコメント・立体】 【講師コメント】 |
248/250点(現役生) 【作者のコメント】 【講師コメント】 |
2012年度入試
250/250点(満点) |
247/250点 |
250/250点(満点) |
246/250点 |
243/250点 |
222/250点 |
2011年度入試
240/250点 |
236/250点 |
250/250点(満点) |
242/250点 |
250/250点(満点) |
234/250点 |