FILE 226 ・2022年度 合格再現作品紹介
立体
■問題概要
テーマ 「100,000,000年後に生きる虫」
上記のテーマから自由に発想し、与えられた紙ストロー、不織布袋、ケント紙、光沢紙を材料にして下記の条件に従って立体作品を作りなさい。
- ・条件(一部抜粋)
- 1.解答作品には解答用材料として、紙ストロー、不織布袋、ケント紙、光沢紙を使用すること。
- 2.支給された解答用材料は必ず全種類を必ず使用すること。ただし材料はすべて使いきらなくてもよい。
- 3.接着固定材料として木工用速乾接着剤、仮止め用紙粘着テープ(青色)のみを使用すること。ただし仮止め用紙粘着テープは、試験終了時には全て外すこと。
- 4.解答作品は解答用台の上に設置すること。
- 5.解答作品は解答用台(35㎝×35㎝)をはみ出さず、また高さ35㎝からはみ出さないこと。
- 【支給されるもの】
- 解答用材料
- :紙ストロー100本、不織布袋 4枚、ケント紙 2枚、光沢紙 1枚
- 接着材料
- :木工用速乾接着剤1個、仮止め用紙粘着テープ1巻
- 解答用台
- :茶色段ボール1枚(35cmX35cm)
- 移動用カバー
- :茶色段ボール箱1個、カバー固定用テープ2枚
- 制作支援用品
- :灰色ボール紙1枚(作業用)、上質紙3枚(アイデアスケッチ用)
■解答用材料
■合格再現作例
作例1 美術科合格 Kさん (七条校/高卒生)
作者コメント
出題テーマがかなり突飛でしたが、「テーマが伝わればOKだな」と考えを切り替えたため、かえって緊張がほぐれて楽しく制作できました。
テーマから、「未来感が出ているか」と「生きている虫に見えるか」という点がポイントになると考えて、まず文字で構想してからエスキースに入りました(未来感→幾何形、生きる→ごはん)。
寸法ミスなどでギリギリの進行になりましたが、やりたいことをやり切って、満足のいく立体が作れました。
作例2 工芸科合格 Lさん (七条校/高卒生)
作者コメント
問題を見た時、驚いたのを凄く覚えている。
最近の京芸らしくない立体の問題で、準備してきたカタチや構成をそのまま使えない問題だと思った。
「100,000,000年後に生きる」と「虫」の2つの要素があって、いかにも虫っぽい虫を作ればいいのか、1億年後だから虫の原型をとどめていない虫を作ればいいのかがわからなかった。
実技で一番不安だった。
作例3 デザイン科合格 Mさん (七条校/高卒生)
作者コメント
食べて寝たら終わったことは忘れる性格なので、前日の試験は引きずらずに2日目に挑めました。
「100,000,000年後に生きる虫」というテーマには、過去の授業でバッタを作った経験による自信もあり、どんな進化をしたのだろう、どんな方法で生き残ったのだろう、とノリノリで構想を練り始めました。
通常形態と捕食形態の2体を作り、時間はギリギリで崩壊しそうで最終的には焦りましたが、楽しく制作できました。
作例4 美術科合格 Nさん (七条校/現役生)
作者コメント
ケント紙以外は初めて扱う素材だった。課題文を見たとき、「100,000,000年後に」は具象的に虫を作らせないための文言であり、"未来に"や"宇宙に"でも良く、特に意図はないと捉えた。素材の扱いを活かした独創的な作品が求められていると同時に、最低限虫だと認識できる立体にしないといけないと感じた。作品は触覚や節足に焦点を当てて、素材の扱いと立体構成としての空間演出で勝負した。不織布の扱いが分からず手が止まっていたが、最終的に良い方法を思いついた。
作例5 美術科合格 Oさん (七条校/現役生)
作者コメント
テーマを最初に読んだ時、100,000,000年を何故か10穣年と勘違いして制作してしまったが、今回は恐らく数字の大きさを強調していただけなので、あまり制作に支障は出なかったと思う。またアスクでも度々、ピンと来づらいテーマで立体の制作をしていたので、入試でも別段動揺する事なく、構成を考え、制作に移れたと思う。
次回予告
今月の京芸ファイルをご高覧いただき誠にありがとうございます。京芸ファイルは今月号をもちましまして定期更新を終了させていただきます。長年に渡りご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。
4月からはask channnelのページにて動画を使用し皆様に受験情報をお届けする予定をしております。
ask channnelは4/17(日)に『2022年度 合格再現作品紹介』を掲載する予定ですので楽しみにお待ち下さい。
合格再現作品を直にご覧になりたい方は、3月27日(日)にキャンパスプラザ京都で行われる芸大受験説明会 個別相談会&合格再現作品展にぜひご参加ください!!
- 1.描写の問題と作例
- 2.色彩の問題と作例
- 3.立体の問題と作例